「自分でできること」の大切さ

できることを減らさない介護を考える

介護とADLの関連

介護を行ううえで、なにが必要で、どこまでのことをするのかの判断に用いられる指標として、日常生活動作(ADL)があります。

食事や入浴、着替え、移動などが自立して行えるかどうかを判断するもので、生活を営む上で必要な行動となります。要介護認定や要支援認定の判定に用いられるもので、介護の上では非常に重要なものとなります。

寝たきりにならないようにするためにも、要介護者の機能をできる限り残していくことも必要であり、そのためにはできることをご自身で行ってもらい、体の機能を衰えさせないようにしていかなければなりません。そのためにも今何ができるのか判断することは大事なこととなります。

ですが、判断する際にできていれば十分にできているのかというと答えはそうではないこともあります。その行動が苦痛であれば毎日行うことはしないこともあるためです。

歩けてはいるが、買い物に行き帰りに荷物を持って歩いて帰ってくることはできない、ということであれば買い物にご自身で行くとはなかなか考えられません。ADLでのできる・できないの判断だけでは要介護者にとって必要な介護を十分に判断しきることは難しくなってきています。

しかしこのADLをしっかりと維持していくことが介護の上で重要なことには変わりません。

介護をしていくうえで、体の機能をしっかりと維持していくことも考えていかなければいけないため、普段の生活の中でできる限り体を動かしてもらい、体の機能とともに生活の質を落とさないように、介護を行っていきましょう。

また、ADLについて正しい知識を身につけることでより適切な介護を行うこともできるようになります。現場で活かせる知識にするために、こちらのサイト【http://adl-knowledge.com/】でADLに関する知識を深めてみてはいかがでしょうか。